2021年6月からすべての飲食関連事業者に義務付けられるHACCP(Hazard Analysis Critical Control Points、危害要因必須分析管理点)。LEOCにおけるHACCPの取り組みをリードしているのが、東京医科大学病院事業所です。
そこで特別調理・アレルギー食・調乳の業務を担当しているのが、栄養士である中根 麻実。初めての取り組みに対して、どのように向き合ったのでしょうか。
HACCPについて、詳しくはこちら。
美味しさと安全性を両立させる、LEOCの挑戦
中根 麻実(写真右)
まずは、中根のキャリアについて訊きました。
中根「2010年に栄養士としてLEOCに入社しました。大量調理に興味があったので委託給食会社を中心に受けていたのですが、その中でも企業説明会の雰囲気が一番よかったんです。和気あいあいとしていて『自分に合っていそうだな』と思い、入社を決めました」
現在でこそ病院勤務が中心となっている中根ですが、実は老人ホームで長く勤務してきた経験の持ち主です。
中根「新卒で入社後、約8年老人ホームで勤務しました。はじめは先輩の後ろについて厨房業務やデスク業務を学んで、その後はメイン栄養士としてマネージャー業務をさせていただきました」
その後ヘルスケアの栄養管理部へ異動し、病院も含めたマネジメントや、新規事業所のオープン対応に挑戦するようになった中根。「まだまだ初めて経験することが多いです」といいますが、それでも楽しみつつチャレンジする日々です。
中根「2019年の春に東京医科大学病院に赴任するまでは、ここまで大きな病院の厨房でお仕事をさせていただくことはありませんでした。その中で初めての業務もたくさんありましたが、自分から積極的に取り組むようにしています」
東京医科大学病院では洗浄部門の担当を経て、現在は特別調理・アレルギー食・調乳業務を担当している中根。衛生管理が大きなカギとなる部門で、HACCPにどのように向き合っていったのでしょうか。
HACCP導入に当たって、中心メンバーの一人としてプロジェクトを進めていった中根。日々の業務の合間をぬって、精力的に取り組んでいきました。
中根「HACCP導入で行ったのは、衛生マニュアルと帳票類の作成、そしてそれのクロスチェックです。単にマニュアルを作っていくだけではなくて、それを自分たちの環境に落とし込んで、日々の業務にきちんと生かせるものにしていかなければなりません。自分たちの作業工程を一つひとつ見直しながら記録していく必要があります」
その中で、従来の衛生管理の隙に気付かされたこともあったといいます。
中根「自分たちで気をつけているつもりでも、例えば調理器具の扱いにわずかな不備があれば、配膳までの間に増菌してしまいます。『やっているつもり』にならず、常に確認し合っていくこと、よりよく修正していける体制を整えていくことが大切だと思います」
ルーティーンワークの中でどうしても生まれてきてしまう慣れや甘さを、定点的に記録していくことで排していくHACCP。この取り組みを経て緊張感を新たにしたという中根は、今後どのように運用を進めていくのでしょうか。
東京医科大学病院事業所の仲間たちと
厨房に足を踏み入れると、驚くほど若いメンバーが多いことに気づく東京医科大学病院。緊張感はありつつもお互いが活発にコミュニケーションを取る、風通しの良い雰囲気が特徴です。
中根「私が担当する特別調理のパートはいま6人です。若いメンバーが多くて、すごくいい雰囲気で仕事ができています。何でも相談し合える関係を大切にしながら、誰が仕事をしても安全にできる人財育成に取り組んでいきたいですね」
元々の雰囲気のよさはもちろん、HACCPシステムの作成や運用を通して、さらに皆のチームワークが強まってきたと感じている中根。全体の衛生管理レベルを高めていけるよう、これまで培ってきたマネジメント能力を生かし、より強いチームワークで取り組んでいきます。
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