新生ONODERA FCの1期生として2019年に入社しました。新卒で別の会社に入ったのですが毎日多忙で、サッカーを続けたくて入った社会人のチームにもほとんど参加できなかったのです。その時にたまたまONODERA FCの募集を見て、あまり深く考えずに第二新卒として応募しました。今思うと、ずっと続けてきたサッカーに諦めをつけたかったのかもしれません。
小さいころからサッカーを続けてきましたが、大学は地方の国公立で、決して強いチームではありませんでした。でも部員みんなが1からサッカーのことを考えて、練習メニューや試合の戦い方を話し合う中で、サッカーの面白さを思い出すことができたのです。
こうした経験もあって、ONODERA FCもレベルで選んだわけではありません。「仕事もサッカーも本気」というコンセプトのもと、待遇や練習場など抜群の環境を用意していただけたからです。また私自身、学生時代は4年間飲食店でアルバイトをしていました。ONODERA GROUPのことも横浜FCのスポンサーとして知っていましたし、しっかりした会社という印象を持っていました。この転職で、ものすごく人生が変わった気がします。
入社後、事業所研修を経てLEOCの営業部に配属されました。現在は午前中に練習して午後に勤務するシフトパターンですが、当時は通常の社員と同様、フルタイムの勤務後に2時間練習していました。土日には試合があり、練習がオフの日にも仕事があることがほとんど。自分で望んだこととはいえ、体力的にはきつかったですね。
それでも、前職の時にはできなかったサッカーを全力でできるのが嬉しかったです。自分の周りでも、サッカーは好きだけど続けられる環境にない人は多かったですから。ただしその環境は、LEOCの給食事業所の方々をはじめ、多くの方が苦労して生み出したお金を使わせていただいているからこそ成り立っています。そういう意味で、会社や周りから応援してもらえる振る舞いを常に心がけていました。
LEOCの営業部ではB&I(社員食堂など)、シニア、ヘルスケアと多様な分野を経験させていただき、その後総合職採用部として約2年勤務させていただきました。これまで様々なタイプの監督やチームに出会い、多様な環境の中で、自分にどのような役割が求められているか常に考えてきました。相手の目線に立って、一緒にプレーしたい・仕事したいと思われるようにすること。サッカーの中で培ってきた順応性やコミュニケーション能力が、仕事の中で生きていると思います。
入社4年目でONODERA FCを引退し、ポルトガルへ渡りました。ONODERA GROUPのUDオリヴェイレンセSAD(ポルトガル2部リーグ所属)に、フロントスタッフとして赴任することになったのです。それ以前から「海外でも働いてみたい」とは言っていましたが、まさかすぐ現実になるとは思っていませんでした。
スタッフは少数精鋭で、ONODERA GROUPから出向したのは私だけ。言葉の壁がある中、試合運営から広報、経理や総務など、とにかく体当たりで何でもやりました。もちろん分からないことはたくさんありましたが、「自分がやらなければすべてが終わってしまう」という使命感に突き動かされていました。何より、日本企業で初となるMCO(マルチクラブオーナーシップ、企業による複数クラブの保有)の挑戦。会社や上司からの信頼も感じていました。
サッカーにスタッフとして携わるようになり、一番感じたのは選手たちの「プロとしての真髄」。普段の生活や他人との接し方、サッカーに取り組む姿勢など、プロ選手にはその道で飛びぬけていくだけの理由があります。そうした方々の考えに触れることができるのが、この仕事のやりがいです。
現在は日本に戻り、横浜フリエスポーツクラブ(横浜FC)でMCOの推進や予算管理、海外選手の契約関連の業務などを担当しています。横浜FCとしても新たな収益の柱を作るという大きなミッションを任せていただいていますので、まずはこの仕事をやり遂げることが今の目標です。長期的に言えば、海外経験を積ませていただいたので、また海外で仕事をする機会があればと思っています。
ONODERA FCはいま午前中が練習(勤務扱い)になり、午後が業務となりました。より競技にも打ち込みやすい環境になりましたが、だからこそ仕事とサッカーをどちらも全力でやり切る覚悟が求められると思います。私も体力的にきつかったですし、「短時間の仕事で将来大丈夫なのか」という葛藤もありました。それでもやり切った先に、大きなスケールで活躍できる世界がONODERA GROUPにはあると思います。
就職も転職も比較的自由にできる時代です。悩みすぎず、「自分の人生の主役は自分だ」と胸を張って、就職活動も楽しんでいきましょう!
※所属およびインタビュー内容は取材当時(2024年)のものです。